シンガポールってどんな街?
シンガポールは、東京23区ほどの面積に多民族の文化が凝縮された都市国家です。中華系・マレー系・インド系の文化が交差するエリアがそれぞれ徒歩圏に隣接し、超高層ビルの足元に植民地時代の建築や寺院・モスクが残っています。国土がコンパクトで移動の負担が少なく、短い滞在でも複数のエリアを巡りやすいのも魅力です。本記事では、マーライオン公園、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ、マリーナベイサンズ、ジューチアット/カトン、チャイナタウン、カンポングラム、セントーサ島のユニバーサル・スタジオ・シンガポールをまとめて紹介します。
マーライオン公園|実は2体?白亜の像が放つ迫力
マリーナ湾を望むフラートン・ホテル前に立つのが、シンガポールのシンボル「マーライオン」です。高さ8.6メートル、重さ70トンの白い像は、彫刻家Lim Nang Seng氏の手により制作され、Kwan Sai Kheong氏がデザインを手がけました。1972年9月15日、当時の首相リー・クアンユー氏によって除幕され、もともとはシンガポール川の河口に置かれていましたが、1997年のエスプラネード橋完成にともない現在のマーライオン公園へ移設されています。
「がっかり名所」と紹介されることもありますが、実際に目の前に立つと印象は変わります。口から噴き上がる水しぶきの向こうに金融街の高層ビルが並ぶ構図は、写真で見るよりもスケールが大きく、見応えがあります。
シンガポール政府観光局(STB)によると、国内には公式のマーライオン像が5体あり、そのうち2体がこのマーライオン公園にあります。メインの像のほかに、すぐそばには小さな「マーライオンの子供像」も設置されており、本体がクリーニングや修復工事で見られないときの記念撮影スポットとしても案内されています。入園は無料です。



ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ|昼のスーパーツリー・グローブと夜のガーデンラプソディ
マリーナ湾岸に広がる広大な植物園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」の象徴が、高さ25〜50メートルの人工樹木「スーパーツリー」が林立する「スーパーツリー・グローブ」です。屋外エリア(スーパーツリー・グローブを含むOutdoor Gardens)は毎日5:00〜翌2:00まで開園しており、入園は無料です。昼間は緑の間を縫うように架かる空中回廊「OCBCスカイウェイ」から、樹冠越しの景色を楽しめます。
日が落ちると表情は一変し、スーパーツリーが音楽に合わせて七色にライトアップされる無料の光と音のショー「ガーデンラプソディ」が始まります。通常期の上演時間は19:45と20:45の1日2回です(クリスマスシーズンなど特別期間は上演回数・時間が変更される場合があるため、来園前に公式サイトでご確認ください)。夜空に浮かび上がる巨大な樹木のシルエットは、昼間とはまったく違う迫力があります。
屋内の「クラウドフォレスト」「フラワードーム」は有料の冷房温室で、営業時間は毎日9:00〜21:00(クラウドフォレストの最終入場20:00、フラワードームの最終入場20:30)です。月に1回ずつメンテナンス休館日が設定されており、2つのドームが同時に閉まることはありませんが、休館日は時期によって変わるため、訪問前に公式サイトの最新カレンダーをご確認ください。


マリーナベイサンズ|夜景と光と水のショー「Spectra」、館内のアート空間
3棟のタワーの上に船をイメージした展望デッキが乗る、シンガポールを代表する複合施設「マリーナベイサンズ」。日が暮れてからマリーナ湾越しに眺めるライトアップされた姿は、シンガポールでも屈指の夜景スポットです。湾を挟んだ対岸からは、大観覧車「シンガポールフライヤー」やArtScience Museumと合わせて写真に収めることもできます。
施設前のイベント広場では、無料の光と水のショー「Spectra」が毎晩開催されています。上演時間は日曜〜木曜が20:00と21:00の1日2回、金曜・土曜は22:00の回が加わり1日3回です。
館内のショッピングモール「ザ・ショップス」の吹き抜けでは、期間によって内容が変わるアートインスタレーションが展示されます。光の粒が降り注ぐような幻想的な演出が見られることもあります。展示内容は入れ替わるため、訪問時期によって見られる作品は異なります。

ジューチアット/カトンのクーンセンロード|中心地から少し離れて出会うカラフルな街並み
マリーナ湾からMRTと徒歩で少し足を延ばした先にあるジューチアット/カトン地区の「クーンセンロード(Koon Seng Road)」には、1920年代に建てられたプラナカン様式のショップハウスが軒を連ねています。ピンク・グリーン・イエローなど淡い色に塗り分けられたファサードには、花をモチーフにしたタイルや装飾扉「ピントゥ・パガール」など、中国・マレー・ヨーロッパの意匠が混ざり合った装飾が施されています。
中心地の観光ルートからは外れますが、住宅街の角を曲がると、パステルカラーの家並みが現れます。今も人が暮らす住宅のため、敷地には立ち入らず、通りから静かに眺めるのがマナーです。


チャイナタウン・フードストリート|屋台グルメを味わう
中華系文化の中心地チャイナタウンにある「チャイナタウン・フードストリート」(住所:335 Smith Street)は、毎日11:00〜23:00に営業する屋台グルメの通りです。チキンライスをはじめ、シンガポールらしいホーカー料理を気軽に食べ比べできます。

サルタンモスク(カンポングラム)|黄金ドームが輝く街のシンボル
マレー系文化の中心地カンポングラムにそびえる「サルタンモスク」は、1824年にシンガポール初代スルタンであるフセイン・シャーによって建てられたモスクです。金色の大きなドームは周辺のショップハウスの街並みからもよく見え、地区のランドマークになっています。
見学可能な時間帯や服装規定については、公式サイトでも一般観光客向けの詳細情報が明記されていなかったため、訪問前に公式サイトまたは現地でご確認ください。祈りの時間帯は見学が制限される可能性があります。


ユニバーサル・スタジオ・シンガポール|セントーサ島のテーマパーク
セントーサ島の統合型リゾート「リゾートワールドセントーサ」内にある「ユニバーサル・スタジオ・シンガポール」の入り口では、回転する地球儀のモニュメントが出迎えてくれます。営業時間は原則10:00〜20:00(最終入場20:00)ですが、日によって変更される場合があるため来園前に公式サイトでご確認ください。
チケット料金は日付によって変動する変動制のため、本記事では具体的な金額を割愛します。購入前に公式チケットページで訪問日の価格をご確認ください。

周遊のヒント
マーライオン公園・ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ・マリーナベイサンズはいずれもマリーナ湾を囲むように隣接しており、MRTのベイフロント駅や徒歩で回遊できます。昼にガーデンズ・バイ・ザ・ベイを歩き、日没後にガーデンラプソディとSpectraをはしごする夜のルートが組みやすいエリアです。一方、チャイナタウン、カンポングラム、ジューチアット/カトンはそれぞれ異なるMRT駅からのアクセスになるため、マリーナ湾エリアとは別の日にまとめて回るのがおすすめです。ユニバーサル・スタジオ・シンガポールはセントーサ島内にあり、1日がかりの行程になります。
おわりに
「がっかり名所」と言われがちなマーライオンも、実際に見ると迫力があります。中心地から離れたクーンセンロードの家並みも見どころです。定番スポットに加えて、こうしたエリアもあわせて巡ると、シンガポールをより表情豊かに楽しめます。ぜひ今回ご紹介したスポットを旅の参考にしてみてください。