シアトルのパイクプレイスマーケットに立つ「1912 Pike Place」は、スターバックスが創業の地とする1号店です。2026年6月のリニューアルで予約制に変わったため、営業時間・行列と予約の仕組み・1号店限定グッズを整理します。
スターバックス1号店(シアトル)とは|パイクプレイスマーケットの「1912 Pike Place」

石畳の通りに面した、間口の狭い一軒。窓には創業時の茶色いロゴが描かれ、入口の上には番地を示す「1912」の数字が並びます。派手さはありませんが、シアトルでもっとも人が集まる場所のひとつです。
店舗の広さは約960平方フィート(およそ89平方メートル)。カフェとしては小さな空間に、世界中から訪れる人が入れ替わります。
2026年6月11日、スターバックスはこの店を改装し、「The 1912 Pike Place Experience」として再オープンしました。コーヒーとブランドの歴史をたどる体験型の店舗という位置づけに変わり、入店の方法も従来と異なります。
※写真は、2026年6月のリニューアル前(2024年8月)に撮影したものです。現在の店内の様子とは異なる場合があります。
1971年創業の歴史|旧ロゴと「FIRST STARBUCKS STORE」のプレート
スターバックスが最初の店を開いたのは1971年4月、パイクプレイスマーケットでした。広さは約1,000平方フィート、働いていたのは1人だけという小さな物販店です。壁には30種類を超えるホールビーン(豆のままのコーヒー)が並び、窓にはセイレーン(人魚)のロゴが掲げられていました。

当時売っていたのは、コーヒー豆・茶葉・スパイス。ドリンクを提供する店ではありませんでした。店の奥にエスプレッソバーが加わったのは1987年で、ここから現在のようなハンドクラフトのコーヒーを出す店へと性格が変わっていきます。

店内には「FIRST STARBUCKS STORE ESTABLISHED 1971」と刻まれた真鍮のプレートがあります。創業年を確認できる、分かりやすい目印です。
行列はどのくらい?2026年6月から予約制になりました

スターバックスの公式記事によると、リニューアル前は、夏になると入店待ちの列が数時間に及ぶこともありました。近くにクルーズ船が着く時期はマーケット全体が混み合い、その混雑がそのまま店の前の列になっていたためです。
2026年6月11日の再オープンにあわせて、スターバックスは予約制の入店システムを導入しました。列の最後尾に並ぶのではなく、入店する時間枠をあらかじめ確保する方式です。
公式が挙げている狙いは3つあります。
- 待ち時間を短くすること
- 並んでいる時間をマーケットや街の散策に使えるようにすること
- 長い行列が近隣の店の営業を妨げないようにすること
つまり現在は、「何時間も列に並び続ける」という訪問の仕方そのものが変わりました。ただし予約枠が埋まる状況までは公式に公表されていないため、混雑期は枠が取りにくい可能性を見込んでおくと安心です。
予約の取り方と訪問しやすい時間帯
予約は、店の前に着いたところから始まります。入口でスターバックスのパートナー(従業員)が声をかけ、戻ってくる時間を予約する流れです。
- 予約できるのは最大48時間先まで
- 予約方法は店頭のみ(2026年6月の公式発表時点で、オンライン予約には対応していません)
- 時間になったら店に戻り、パートナーの案内で入店します
店頭でしか予約できないため、シアトル滞在の初日にまず立ち寄って枠だけ取り、指定の時間に戻る組み立てが現実的です。マーケットの散策やほかの観光と組み合わせやすくなります。
開店は朝6時です。マーケット全体が混み合う前の早い時間帯は、周辺の移動もしやすくなります。営業時間の詳細は記事冒頭の店舗情報にまとめています。
店内では、スターバックスの歴史とコーヒーの専門教育の研修を修了したパートナーが案内役を務めます。エプロンに付いた「Rachel the Pig(レイチェル・ザ・ピッグ)」のピンが目印です。
1号店限定グッズ|何が売っているか
1号店の楽しみのひとつが、ここでしか買えない限定グッズです。中心はマグカップやタンブラーなどのドリンクウェアで、そこにぬいぐるみ、ピンバッジ、ポストカード、コーヒー豆が加わります。

シアトル市内の3店舗で購入した限定グッズです。右のマグカップは、縁に「THE FIRST STARBUCKS STORE」と入った1号店のもの。創業時の茶色いロゴをあしらった保冷ボトルや、旧ロゴのエプロンを着けたベアリスタも1号店で扱われていたアイテムです。中央の小さな金属製カップは「STARBUCKS RESERVE ROASTERY SEATTLE」の刻印が入ったリザーブ ロースタリーのもの、左のポストカードは、本社のあるSODO地区の店舗「STARBUCKS RESERVE SODO」のデザインです。(いずれも2024年8月に購入)
2026年6月のリニューアルにあわせて、パイクプレイス限定の新しいコレクションが登場しました。公式が挙げているのは次のアイテムです。
- トートバッグ
- ボールキャップ(帽子)
- マグカップ
- Pike Place Bearista Bear(ベアリスタ/店舗限定のくまのぬいぐるみ)
店頭の一覧カードで品ぞろえが分かります
店内には、限定グッズをまとめた一覧カードが置かれています。商品名・容量・価格が並んでいるので、何が買えるのかを最初に把握できます。


これは2024年8月時点に掲示されていたカードです。マグカップやタンブラーはおおむね13〜25ドル、樹脂製のリユースカップは3ドル前後という価格帯でした。2026年6月のリニューアルでラインナップは刷新されています。現在の品ぞろえと価格は店頭でご確認ください。
コーヒー豆も1号店ならではの品ぞろえ

北米の店舗で扱うコア(定番)のコーヒーが一通りそろい、さらにスターバックス リザーブの一部も置かれています。
「Pike Place Reserve」と「Starbucks 1971 Roast」の豆は、近郊ケントの焙煎工場から毎週届きます。創業当時と同じように、その場ですくって量り売りされる形です。おみやげにも向いています。
1号店限定のメニュー|30種類に絞られたドリンク
リニューアルで、メニューも大きく整理されました。従来は160種類あったドリンクが、スターバックスの歴史をたどる30種類のコアなエスプレッソビバレッジに絞られています。
- ラテ、カプチーノ、エスプレッソ マキアート(コーヒーハウスとしての初期からある定番)
- キャラメル マキアート(1996年、25周年の期間限定として登場したドリンク)
- フラペチーノのコーヒーとモカ(1999年当時と同じく、エスプレッソショットを使って作られます)
さらに、1号店では入れ替わりの限定ドリンクが用意されます。2026年夏のラインナップは次のとおりです。
- Market Latte / Market Tea Latte:マーケット内の生産者「Sunny Honey Company」のはちみつを使用
- 季節のPike Place Refresher:バタフライピー(蝶豆の花)のインフュージョンを使用
- インターナショナル枠のドリンク:スターバックス アジア パシフィック発の「Fuji Apple Camellia Garden Tea」から
焙煎したてのPike Place Special Reserveは、1杯ずつのプアオーバー(ハンドドリップ)で提供されます。店内にコーヒーの香りが戻ってきた、と公式も表現している淹れ方です。
アクセス・店舗情報
- 住所:1912 Pike Pl, Seattle, WA 98101(パイクプレイスマーケット内)
- 電話:+1 206-448-8762
- 店舗名:1912 Pike Place(スターバックス公式の店舗検索での表記)
- 受け取り方法:店内のみ。オンライン注文(モバイルオーダー)には対応していません
- 設備:Starbucks Wi-Fi、Nitro Cold Brewの取り扱い、Starbucks Rewardsの利用に対応
最新の営業時間は、スターバックス公式の店舗検索で「1912 Pike Place」を検索すると確認できます。
あわせて楽しみたい周辺スポット
店を出てすぐ広がるのがパイクプレイスマーケットです。1907年から続く公設市場で、年間1,000万人以上が訪れます。ハンドメイドの品や地元の農産物の店が日替わりで並び、観光客と地元の人が入り混じる場所です。
予約制になったことで、入店までの待ち時間をマーケットの散策にあてやすくなりました。枠を取ってから市場を回り、時間になったら店に戻る流れが組みやすくなっています。
訪問のヒント
- 予約は店頭のみ。まず店に立ち寄って時間枠を確保してから、周辺を回るとスムーズです
- 予約は最大48時間先まで取れます。滞在初日に確保しておくと選択肢が広がります
- 開店は朝6時。混雑する時間帯を避けたい場合は早い時間が候補になります
- 限定グッズと豆は、種類も価格も入れ替わります。買い逃したくない場合は入店時に確認しておくと安心です
日本でも、建物やサービスに特色のあるスターバックスがあります。VIA-LOGでは登録有形文化財の洋館を使ったスターバックス弘前公園前店と、国内初のサイニングストア(手話が共通言語の店舗)nonowa国立店を紹介しています。
おわりに
シアトルのスターバックス1号店は、2026年6月のリニューアルで予約制の店舗になりました。長い行列に並ぶ代わりに、店頭で時間枠を取ってから訪れる形に変わっています。限定グッズや量り売りのコーヒー豆、30種類に絞られたメニューなど、1号店でしか体験できない要素は健在です。
営業時間や予約の運用は変更される場合があります。訪問前にスターバックス公式の店舗検索で最新の情報をご確認ください。リニューアルの詳細はスターバックス公式の記事でも公開されています。
シアトルにはこのほか、スターバックスの本社やリザーブ ロースタリーもあります。あわせて訪ねると、ブランドの歩みをより立体的にたどれます。