レッドフォート(デリー)観光ガイド|見どころ・入場料・行き方【世界遺産ラールキラー】
- 営業日
- 月曜休館
- 営業時間
- 9:30〜16:30
- 予約の可否
- 当日窓口で購入可(ASI公式サイトでオンライン購入も可)
- 支払い方法
- 現金またはオンライン決済(オンラインは割引料金)
レッドフォート(ラールキラー)は、デリー旧市街に建つムガル帝国の城塞で、ユネスコ世界遺産に登録されています。この記事では、見どころ・入場料・行き方を、インド考古学局(ASI)やインド政府観光局などの公式情報をもとにまとめます。
レッドフォート(ラールキラー)とは|デリーの世界遺産
レッドフォートは、ヤムナー川の右岸、オールドデリーの北端に位置する城塞です。ヒンディー語では「ラール・キラー(赤い城)」と呼ばれ、赤砂岩の巨大な城壁がその名の由来になっています。

ASIの解説によると、城塞の平面は不整形の八角形で、東西に長い2辺を持ちます。主要な門は西側の「ラホール門」と南側の「デリー門」の2つです。城壁・門・一部の建物は赤砂岩でつくられ、宮殿部分には大理石が多く使われています。
2007年には、隣接する1546年築のサリームガル砦とあわせて「レッド・フォート複合建築群」としてユネスコ世界遺産に登録されました。登録基準は (ii)(iii)(vi) の3つです。ペルシア・ティムール朝・ヒンドゥーの各様式が融合した、ムガル建築の到達点として評価されています。
レッドフォートの歴史|シャー・ジャハーンが築いた城塞
1638年、第5代ムガル皇帝シャー・ジャハーンは首都をアグラからデリーへ移し、新しい都「シャージャハーナーバード」の建設を始めました。その中心となる城塞が1639年に着工され、9年後に完成しています。
ディーワーネ・ハースの大理石の壇には、かつて名高い「孔雀の玉座」が置かれていたと伝えられます。玉座はペルシアの侵略者ナーディル・シャーによって持ち去られました。
城塞の東壁に接する八角形の塔「ムサンマン・ブルジュ」からは、皇帝が毎朝人々の前に姿を見せていました。この塔に張り出す小さなバルコニーは1808年にアクバル・シャー2世が増築したもので、1911年12月にはジョージ5世とメアリー王妃がここからデリー市民の前に立っています。
現在も、毎年8月15日の独立記念日には首相がレッドフォートで国旗を掲揚し、演説を行います。
同じシャー・ジャハーンが妃のために建てた霊廟が、アグラのタージマハルです。
レッドフォートの見どころ
ラホール門|城塞の正面入口

西側に開く「ラホール門」が、城塞の正面にあたる主要な門です。赤砂岩の門の上には小塔とパビリオンが並び、頂部にはインド国旗が掲げられています。見学もこの門から始まります。
チャッタ・チョウク|屋根付きのバザール

ラホール門をくぐると、ヴォールト天井のアーケード「チャッタ・チョウク」が続きます。もとは宮廷に向けた市場で、インド政府観光局は「メーナー・バザール」として、織物や装飾品、土産物が並ぶ市と紹介しています。現在も通路の両側に店が並び、アーチが連続する奥に光が抜けています。
ナウバト・ハーナとディーワーネ・アーム|公開謁見の間
バザールを抜けた先にあるのが「ナウバト・ハーナ(太鼓の家)」です。かつては儀礼音楽が奏でられた建物で、公開謁見の間への入口も兼ねていました。上階にはインド戦争記念博物館が置かれています。
その先の「ディーワーネ・アーム(公開謁見の間)」は、9つのアーチが並ぶファサードを持つ長方形の広間です。奥には大理石の天蓋の下に玉座が据えられていた壇があり、その背後の壁はピエトラ・ドゥーラ(大理石の象嵌)で飾られています。装飾板の1枚には、竪琴を持つオルフェウスが表されています。
ディーワーネ・ハース|白大理石の貴賓謁見の間

「ディーワーネ・ハース(貴賓謁見の間)」は、装飾を凝らした白大理石の柱廊建築です。平らな天井を、縁飾りのあるアーチが支えています。柱の下部には花文様のピエトラ・ドゥーラが施され、上部はもともと金彩と彩色で飾られていました。
庭園・ハンマーム・モティ・マスジド
東側の水辺には、もともと6つの大理石の宮殿が並んでいました。「ナフレ・ビヒシュト(楽園の川)」と呼ばれる水路が宮殿群を貫き、彩色装飾で知られる「ラング・マハル」の中央には大理石の水盤が据えられています。
「ハンマーム(浴場)」は、床を含む内部全体が大理石でつくられ、色石が象嵌されています。冷水と温水が引かれ、東端の噴水からはローズウォーターが出たとも伝えられます。その西側には、アウラングゼーブが後に加えた「モティ・マスジド(真珠のモスク)」が建ちます。
モスクの北側には庭園「ハヤート・バフシュ・バーグ」が広がります。中央の池に浮かぶ赤砂岩のパビリオンは「ザファル・マハル」と呼ばれ、1842年頃にバハードゥル・シャー2世が建てたものです。
バラック棟に並ぶ博物館

敷地内には、イギリス統治時代に建てられたバラック(兵舎)棟も残っています。現在は独立運動をテーマにした博物館として整備が進み、ASIがつくった「Azaadi ke Diwane(アーザーディー・ケー・ディーワーネ)」もそのひとつです。無名の独立運動家たちの足跡を伝える展示になっています。
このほか、ムムターズ・マハルには考古学博物館が置かれています。各館の開館状況は変わることがあるため、訪問前にASI公式サイトで確認してください。
レッドフォートの入場料とチケット
ASIが公表している入場料は次のとおりです。
- 外国人:現金600ルピー/オンライン550ルピー
- SAARC諸国(バングラデシュ・ネパール・ブータン・スリランカ・パキスタン・モルディブ・アフガニスタン)およびBIMSTEC諸国(バングラデシュ・ネパール・ブータン・スリランカ・タイ・ミャンマー):現金50ルピー/オンライン35ルピー
- 15歳未満:無料
オンラインで購入すると、現金払いより安い料金が適用されます。チケットはASIの公式チケットサイトから購入できます。当日に窓口で現金購入することもできます。
レッドフォートへのアクセス
- 所在地:インド・デリー、オールドデリー(ヤムナー川右岸、サリームガル砦の南)
- 最寄り駅:デリーメトロ・バイオレットラインの「Lal Qila(ラール・キラー)」駅
- 最寄り鉄道駅:ニューデリー駅(NDLS)
- 最寄り空港:インディラ・ガンディー国際空港(DEL)
- 入場口:西側のラホール門
周辺の見どころ
城塞のすぐ近くには、シャー・ジャハーンが1644年に着工し1650年に完成させた「ジャーマー・マスジド」が建っています。インド最大のモスクで、レッドフォートと同じ時代につくられました。
同じデリーにあるもうひとつの世界遺産が、フマユーン廟です。タージマハルの原型ともいわれる建築で、あわせて回りやすい場所にあります。
訪問のヒント
インド文化省によると、夜には「Jai Hind サウンド&ライトショー」が月曜を除く毎晩開催されています。開催時間とチケットは公式サイトで確認してください。

敷地は広く、建物のあいだには木陰の並木道が続きます。歩いていると、木の幹を上り下りするインドヤシリスに出会うこともあります。
水や現金、支払い方法など、デリー・アグラを旅する前に知っておきたい注意点は別記事にまとめています。
おわりに
レッドフォートは、ムガル帝国の宮殿建築と、イギリス統治期から独立後までの歴史が同じ敷地に重なって残る場所です。ラホール門からチャッタ・チョウク、謁見の間、庭園へと順に歩けば、城塞の構成がつかめます。
入場料や開館日は変更されることがあります。訪問前にASI公式サイトとインド政府観光局のページで最新の情報を確認してください。
掲載している情報は、記事の公開・更新時点で確認できたものです。営業日や料金などは変更になることがありますので、おでかけの前に各施設の公式サイトなどで最新の情報をご確認いただけると安心です。